「どこが危ない」を勘で終わらせない。防犯カメラ・街灯・不審者情報を地図で管理するスモールスタートの地域防犯DX

日没が早まる秋口から冬場にかけて、自治体の生活安全課や危機管理課には、住民や自治会、PTAから防犯に関する要望が多く寄せられるようになります。 「〇〇地区の通学路が暗くて危険なので街灯を増やしてほしい」 「最近、不審者の声かけ事案があったエリアに防犯カメラを設置してほしい」

しかし、こうした要望に対して「どこに優先して予算を投入すべきか」を判断する際、多くの自治体で「声をあげた地域の要望を優先する」「担当者の感覚や経験で判断する」といった状況が見られます。

防犯予算や維持管理コストが限られる中、求められるのは感覚ではなく「客観的なデータに基づいた根拠(EBPM)」です。防犯カメラ・街灯・不審者情報の3つをデジタル地図上で一元管理・可視化することで、地域防犯のあり方は大きく変わります。

現場を悩ませる「防犯データの分断」

地域防犯の課題を複雑にしている原因の一つは、必要な情報が庁内の複数部署や外部機関に分散している点にあります。

  • 街灯・防犯灯のデータ: 道路維持課や自治会への補助金交付台帳(Excel)で管理
  • 防犯カメラの位置データ: 生活安全課や警察との協議資料で管理
  • 不審者・つきまとい情報: 教育委員会(学校)や警察からの通知、防犯メールのテキストデータ

これらが別々のファイルや紙の資料として分断されているため、「不審者情報が集中しているエリアに防犯カメラや街灯がどれくらい整備されているか」「通学路上に照明の空白地帯(ダークスポット)がないか」といった面的な分析が困難になっています。

地図上で「3つの層」を重ね合わせることで見えてくるもの

この情報の分断を解消するのが、デジタル地図を活用した「レイヤー(層)の重ね合わせ」です。デジタル地図上に以下の3つのデータをプロットします。

  1. インフラデータ: 防犯カメラの設置位置・撮影範囲、街灯の設置場所(LED化の有無など)
  2. 事案データ: 不審者情報、声かけ事案、過去の軽犯罪発生エリア
  3. 環境データ: 通学路の指定ルート、公園、避難路、ハザードマップ(危険箇所)

これらを同じ画面上に重ね合わせることで、直感的な分析が可能になります。不審者情報のピンが集中しているにもかかわらず、防犯カメラの画角外であり、街灯の照射範囲からも外れている「真の危険箇所」が一目で浮かび上がります。

議会や財政課、自治会への説明においても、「過去の事案発生数と現行のインフラカバー率に基づき、今年度はこの地区に優先して防犯カメラを新設する」という客観的な説明(EBPM)が可能になります。

kintoneプラグインで台帳管理から始める

最初の一歩として取り組みやすいのが、既存のkintone環境に「GEOLONIA Map プラグイン」を追加する方法です。新たなシステムを調達することなく、現在Excelや紙で管理している台帳データをkintoneに移行し、地図と連動させるだけで始められます。

地図上のピンをクリックすれば該当機器の台帳レコード(設置日・点検履歴・管理担当者など)が開き、現地点検員がタブレットでその場に立ってステータスを更新することもできます。「電球切れ」「映像不鮮明」などの対応状況を色分けピンで可視化することで、未対応の故障箇所が地図上でひと目でわかるようになります。

不審者情報についても、発生地点(個人を特定しない位置・日時・事案種別)を地図上に蓄積していくことで、エリア別の傾向把握とパトロール重点地区の特定が可能になります。

GeonicDBが支える「安全なデータ連携」と「公開・非公開の制御」

防犯情報を地図化・データベース化する際、自治体が最も慎重になるのが「セキュリティとアクセス権限の管理」です。防犯カメラの厳密な設置場所や画角、不審者事案の詳細は「庁内限定の非公開情報」として厳重に管理する必要がある一方、防犯灯の位置や通学路の安全マップは「市民やPTAに広く公開すべき情報」です。

GeoloniaのIoTデータ管理プラットフォーム「GeonicDB」を活用することで、このセキュリティ制御とデータ連携を両立できます。

  • 柔軟なアクセス権限管理: データごとに参照・編集権限を詳細に設定可能。庁内向けにはすべての情報を重ね合わせて分析し、市民向けWebサイトにはセキュリティ情報を除外した安全なデータのみを公開マップとして配信できます。
  • 既存資産を活かしたAPI連携: 各課が運用するkintoneやWebフォーム、Excel台帳のデータをGeonicDBへAPI経由で自動同期。大がかりなシステムをゼロから構築することなく、すでにある既存資産を繋ぐだけで「全庁横断の防犯データベース」を立ち上げることができます。
  • 標準規格準拠でデータの二次利用が容易: データが標準的な地理空間フォーマットで整備されるため、将来的なデジタルツイン施策やオープンデータ化への接続もスムーズです。

GeonicDBはフルマネージドサービスとして提供しており、機器の台数やデータ量が増えても容易に対応でき、小規模自治体でも導入しやすい価格設計になっています。

防犯から、地域全体の安全・安心へ

GeonicDBを基盤とした防犯データの地図化・一元管理のメリットは、生活安全課だけに留まりません。

  • 教育委員会・学校: 通学路の安全点検結果を地図上で共有し、保護者向け安全マップの作成に活用
  • 自治会・防犯ボランティア: 「どこを重点的にパトロールすべきか」のデータを共有し、地域防犯活動を効率化
  • インフラ管理部門: 街灯のLED化事業や老朽化対策の優先度判定にデータを活用

庁内で分断されていたデータが地理空間データ基盤を介してつながることで、組織の垣根を越えた連携と、持続可能な地域安全の仕組みが形作られます。

Geoloniaでは、手元にあるExcel台帳を活用した地図化のデモ体験から、GeonicDBを活用した安全なデータ連携基盤の構築まで、課題感や予算規模に応じたサポートを提供しています。「街灯台帳や防犯カメラデータを地図で管理してみたい」「GeonicDBのセキュリティ管理の仕様を見てみたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。

※kintoneはサイボウズ株式会社の登録商標です。

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